こんにちは 庄文堂ストアマネージャー阿部です。
前回はイームズ レッグスプリントのお話をしました。
今回もイームズ 成型合板関連のお話をして見ます。
皆さんはイームズ プライウットラウンジチェア(LCW)はご存知ですか?
タイム誌は「世紀の椅子」、
デザイン史の専門家
ドナルド アルブレヒトによると「輝かしい失敗作」といわれているそうですが
それはなぜなのでしょうか?
では早速見ていきましょう。
アメリカンデザインの象徴
合板ラウンジチェア LCW
1945年に作られた、イームズプライウットラウンジチェアは、
2016年現在でも作られているイームズの代表作でもあります。
ではなぜ、輝かしい失敗作といわれいるか?
1945年12月、バークレーホテルで行われる家具の展示会に向けて家具の制作を開始
イームズ夫妻はもともと、
成型合板でシェル一体型のチェアを作ろうと、試行錯誤を重ねていました。
合板は鋭角に曲げようとすると裂けやすい、
それを防ぐために、イームズ夫妻と協力者たちは、
成型合板に切れ込みを入れたり、穴を開けたり実験を繰り返しました。
ですがその案は採用されませんでした。
イームズ夫妻は、局面を作るのに、どうしても切込みが必要で、
シェル一体型成型には合板は向かないことを気付いてしまったのです。
結局彼らはシェル一体型を諦め、代わりに、座部と背面を2つのパーツに
分けることで、成型合板の正直な使い方を見つけました。
成型合板での一体型シェルを作るのに5年の歳月を費やしたそうです。
悔しくなかったのかと聞かれるとチャールズは、こう答えたそうです。
「こうしていつも良い答えが見つかる」と。
まとめ
「輝かしい失敗作」といわれるのは、
イームズ夫妻が課題として、目指したシェル一体型のチェアは出来ませんでした。
しかしアメリカンデザインの象徴として輝かしい成功を収めることになりました。
シェル一体型のチェアが発表される5年前のことでした。
現在は、
イームズ夫妻の長年の夢であった、
成型合板での一体型シェル構造のチェアは、
ハーマンミラーの技術によって、
イームズウッドシェルチェアとして実現されました。
イームズ プライウットラウンジチェアも
イームズウッドシェルチェア現在発売されてますので気になる方は、
ご覧になって見てください。
今回はイームズ プライウットラウンジチェアのお話でした。
次回もお楽しみに。