こんにちは、アーロンチェアの庄文堂、近内です。
今回はミラ2チェアについてお話します。
アーロンチェアの記事と連動していますのでお時間あるときにでも読んでみてください。
ミラ2チェアってどんな椅子?
椅子の系統としてはアーロンチェアやセイルチェア同様、前傾機能が搭載されておりますので、前傾タイプの椅子です。
比較対象としては上記の2種類のモデルとなります。
座面下のチルトシステムは「ハーモニックチルト」を採用しており、小さな動きでも吸い付くようにミラ2チェアが動いてくれます。
ねばりつくように追従する背もたれも非常に心地良いですね。
どんな体型がぴったり?
座面の奥行調整によりある程度の体格はカバーできますが、最大限に恩恵を受けるためにはある程度身長が高い方が有利です。
ミラ2チェアの座面奥行調節は、座面先端を折り曲げて行います。
写真を見て頂くと分かる通りこの調整部が盛り上がっているため、身長がある程度ないと太ももの裏がここで吊られてしまいます。
吊られることにより圧迫され、長く座ってられないという致命的な事になりかねないため注意が必要です。
前述しましたが、ねばりつくように柔軟な動きに連動する背もたれを実感するためには、ある程度身長が必要かと思います。
あくまで経験則ですが、目安として最低170cmは欲しいかなと考えています。
フットレストの使用でもうちょっと範囲が広くなります。
アームパッドの角度がいい
アーロンチェアやセイルチェアのアームパッドはフラットですが、ミラ2チェアのアームパッドは下に向かって垂れ下がっています。
アームパッドの使い方としては、デスクの天板と同じぐらい、もしくは少し上にアームパッド自体が来るようにして、キータッチを行う際に自然な角度で進入出来るようにすることが推奨されております。
最初から垂れ下がっているため、アームパッドに腕を置くだけで自然な角度をとることができます。
結構初めて見る方は「変なアームですね」とか、「見た目が好きじゃないですね」なんて言う方が多いんですが、いざ使ってみると「これはいい」と言って頂けています。
私自身もアームパッドだけならアーロンチェアより好みです。
アーロンチェアよりも背もたれに当たる感覚が強い
これは素材的に当然な話ではあります。
アーロンチェアはメッシュですので、あまり強く当たる感覚がありません。
ミラ2チェアはバタフライバックという背もたれを採用しており、これは穴の開いた成形ポリマーとラティチュードファブリックを合わせたものになります。
ようは、成型ポリマーがある分、当たる感覚が強いという話です。
これは前傾時にとても強く感じる事が出来ます。
アーロンチェアは当たっている感覚があまり無いため、ミラ2チェアの当たってる感覚が良いという方が意外に多いですね。
また、ランバーサポートは調整可能ですので、ご自身の背中の一番へこんだ場所に来るように設定してくださいね。
ポスチャーフィットは設計上出っ張っているモデルですので、他の椅子同様に深く座って頂ければ恩恵を受ける事が出来ます。
上下昇降レバーが分かりにくいでの注意
何が分かりにくいって、レバー自体の場所がって事ではないんですよ。
実はこのレバー、アソビ部分が2cmぐらいあります。
指一本で軽く持ち上げられるぐらいの範囲はアソビ、そこから更に持ち上げると上下昇降が作動します。
次項で説明していますが、検品の段階で一度弊社で動かしています。
そのため、輸送中の衝撃などで不具合が発生しない限り、上下昇降に問題がある個体は表に出していません。
よく連絡が来るんです。
「動かない個体が届いたんですが、不具合じゃないんでしょうか。」って。
タイミングにもよりますが、電話が出来る時は電話をして一緒に操作してもらっています。
「壊れても私が責任持ちますので力いっぱい上に上げてください!」
って、これ冗談ではなくですね、知らなかったらこれ以上上げたら壊れるんじゃないかって思うんですよ。そりゃ皆さん動かないってなるよなぁって、いつも思っています。
展示してある個体は何回も動かしているでしょうし、この辺は軽くなってますからね。試しに座ったやつと違う!ってなりがちです。
頭の片隅にでも入れておいていただければと思います。
知っておいて欲しいシリンダーの仕組み
これは設計上というか、この手の椅子全てそうだと思うのですが、座面から上と脚部分を繋いでいるのはシリンダーです。
シリンダーは構造上、ただベースに突き刺しているだけです。
ですので、場合によっては持ち上げた際に抜ける事があります。
ただ、通常は持ち上げたぐらいでは外れません。
他の記事でも書きましたが、やはり輸送なんですよね。
輸送中に想定外の縦揺れなどが発生していて、シリンダーが外れやすくなっているケースがあります。
ハーマンミラー社製品は全て工場で組み立てられた状態で国内に入ってきます。
弊社は自社倉庫に入庫した際に、一度座って体重をかけて、シリンダーがしっかりとハマった状態にしています。
しっかりハマったかどうかの確認は、座面を上下昇降できるかどうかという事で判断します。しっかりハマっていれば上下昇降が出来ますので、一度座ったあと、上下昇降を操作して確認しています。
これは見て分かるものではありませんので、全量座って体重をかけています。
以前はこのような事は検品時にしていなかったのですが、年に1~2回あったんですよね。
弊社ではまだミラ2チェアしかケースとして確認出来ていませんが、勿論他のモデルでも起こりえると思います。
弊社で標準配送として採用しているヤマトホームコンビニエンスの家財便はドライバーさんが設置を行ってくれますので設置してもらってください。
当然ですが配送1件1件ごとに保険にも入っていますので。
ご自身で運んで抜け落ちてケガをしたら大変です。
そうならないために弊社で一度座って体重をかけています。
もうこの検品項目を追加してからはこのような事故は起こっていませんので、一定の効果はあるのかなとみています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
ミラ2チェアを使いこなすにはある程度身長が必要ですが、背もたれやアームなど、アーロンチェアやセイルチェアとはまた違った独特の良さがあります。
160cm台後半の方は実際に座ってみないと全く合わない可能性もございますので、どこかで試して欲しいですね。
それでは、また次回。