こんにちは、庄文堂の近内です。モニターアームが欲しい場合、どう選ぶのか。使用方法に使用例、考え方などをまとめたブログ記事を数年前から公開していましたが、何かの拍子で誤って消してしまったようで・・一生の不覚です・・。最新版として新たに作成・公開いたします。
モニターアームとは
「モニターアームってアレでしょ。浮かせて動かせるんでしょ。」ぐらいのイメージの方が多いかと思います。いやね、合ってますよ。浮かせて、動かせるんです。
じゃあ何のために?という部分ですよね。
ユーザーがモニターを見るために動く事によって、負担が掛かってしまう姿勢に結果的になってしまう事があります。その状態を防ぐため、テクノロジーを使って適切な位置にモニターをセットしましょうね。というツールです。
机にクランプで固定するため、地震が発生してもモニターが倒れないという事も最近はメリットとして見られていると思います。
負担が掛かってしまう姿勢とは
負担が掛かってしまう姿勢って??って、皆さん何それってなると思うんですよ。
いくつか例を挙げましょう。
・モニターの位置が遠い
これは一番多いという認識でいます。
机の天板を広く使いたいから、スタンド式のモニターを天板の一番奥に置く。
机が広く使えて便利だわぁ~。でも、夢中になると人間は見たいものに近づきますので、天板の奥にあるモニターに近づくように見に行ってしまい、前かがみになってしまう。
・モニターの位置が低い
これはノートパソコンに多いです。
机の天板にそのままノートパソコンを置いて使っている。
当然自分の目線より下にモニターがありますから、覗き込むように前かがみになってしまう。
負担が掛かってしまう姿勢の何が悪いの?
前述した例の中で出てきた「前かがみになってしまう」というのが負担が掛かってしまう姿勢ですね。
今回はこの「前かがみになってしまう」という部分にだけフォーカスします。他にもあるんですけどね。モニター位置が高くて見上げる姿勢を取ってしまうとか。でも、少数だと思うんです。経験的に。
前かがみになると、まず股関節のそばを通る太い血管がありますので、それが潰されるように圧迫されてしまいます。血流の阻害により代謝の悪化、様々な疾患の要因の一つになりえます。
あまり意識されたことがある方はいらっしゃらないと思いますが、呼吸の質も下がっていってしまいます。呼吸の質ってなに?って話ですよね。
前かがみになると無意識の呼吸が浅くなるのです。
試してみましょう。
肘を膝の上に置き、手をそのままクロスさせます。
そのクロスした手に顔を近づけて、深呼吸をしてください。
これは極端ですが前かがみになっている状態を再現しています。
今度は背もたれにもたれかかって、深呼吸。これは前かがみになっていない状態。
前かがみになっていない状態が深く呼吸できるのが体感できるはずです。
このように、なんらかの影響で姿勢が崩れていると、無意識の呼吸が浅くなり、脳に行き届く酸素量が減少、結果的にパフォーマンスが下がっていくという仕組みです。
この負担が掛かってしまう姿勢によって引き起こされる問題を、テクノロジーにより解決できるかもしれません。というのが、モニターアームを薦める理由です。
どのようなモニターアームを選べばいいの?
一番最初の話でも言及しましたが、浮かせて、動かせる。これがスタート地点ですね。
この動かせるという部分の機能・性能で製品がたくさんあるわけです。
「動かせる」というのは、高さの調節と奥行の調節が出来る事ですね。
モニターの位置、距離は?高さは?という事で動画を見てみましょう。
基本的にはキータッチなど作業姿勢をとった状態で前ならえ、親指の付け根から人差し指の間ぐらいが距離、モニター上部を目線の高さに合わせてください。
Colebrook Bosson Saunders(コルブルックボッソンサンダース)とは
弊社ではハーマンミラーの子会社である、イギリスの Colebrook Bosson Saunders(コルブルックボッソンサンダース)、通称CBSの製品を扱っています。CBSはモニターアームを世界で初めて販売した会社であり、今もなお、人とテクノロジーのシームレスな繋がりを目指して製品開発をしている、業界のトップランナーです。
様々な製品がありますが、一般的な用途としてピックアップするのは下記の3つ。
・価格も含め、エントリーモデルとして紹介したいのは、支柱を1本立てて、そこにアームを摩擦の力でマウントするポストマウントタイプの「リマ」
※動画は旧型リマです。マイナーチェンジでアップデートされた現行のモデルはクランプが分割出来るようになっています。
CBS リマ について
・現在のシーンのコア部分をカバーし、スプリングでモニター荷重を制御し自由自在に位置を調節出来るダイナミックタイプの「フロー(フローナウ)」
次世代のモニターアーム フローナウが登場!
・ハイエンドモデルとしてテクニカルコードでモニター荷重を制御し自由自在に位置を調節出来るダイナミックタイプの「オーリン」
CBS オーリンについて
この他にも、3面以上のモニターをマウントするための製品や、18kgまで制御可能な製品もあります。
選び方は?
基本的な選び方は、よく動かすかどうか。という事かと思います。
例えば、天板で別な作業をするのにモニターが邪魔だから端に寄せるというのも「よく動かす」と言えます。また、モニターに直接書き込むような作業がある場合も、モニターを引き寄せるため「よく動かす」と言えますね。
先ほど載せていたオーリンの動画内にて確認できますが、チルト(傾き)の角度設定で水平近くまで持っていけるのはオーリンだけですので、動画のような角度で書き込む作業をしたいならオーリンです。
よく質問を頂くのが、書き込んでる際に揺れませんか?という話。
揺れます。ペンを持っていない方の手でモニターを押さえて作業している人が多い印象です。
このように動かすことが殆ど無いのであれば、ポストマウントタイプのリマで十分です。
設置するためにはVESA規格という共通規格にて作られている必要があります。昨今のモニターはほぼ適合しています。仕様欄にもVESAと記載があるためわかりやすいかと思います。ただ、設計の段階でモニターアームの使用をあまり考えていない設計ですと、VESA接続部が干渉してしまうなどの問題が出ることもあります。スペーサーネジで調整したりして使用する事になりますが、想定される動きが出来ないという可能性もあります。
モニターアームはモニターの重さによって対応するアームが異なりますので、使用するモニターの重量を把握する必要があります。スペック上で記載されているモニターはスタンド込みの重量表記になっている事も多いですので、モニター部分のみの重量と間違えないようにしてください。自分のモニターが適合するかわからない場合はお問い合わせください。可能な限りでお調べいたします。
クランプを別売りにしています
弊社ではモニターアームとモニターアームをデスクにセットするためのクランプを別売りにしています。上記3モデルのうち、リマはアームとクランプがセットになっています。
多くのデスクに適合するように、天板厚13㎜~65mm内で調整可能な「スプリットクランプ」が最もポピュラーです。
それ以外には、12mm~25mmで調整可能なトップマウントクランプ、モニターアームの立ち上がりを20cm高く出来るエクステンデットハイトクランプ、デスクに穴を開けてコードも通すためのグロメットマウントクランプ、デスクに穴を開けてコードは通さないスルーデスククランプなどがあります。
USMハラーデスク用のカスタムアタッチメントもタイミングによっては在庫しています。
CBSのクランプについて
皆さんデスク環境が異なりますので、より柔軟に対応するために別売りにしています。そのせいでわかりにくくなっているのは間違いないと思っています。お問い合わせいただければ度のクランプがよいのか回答させて頂きます。
最後に
わかる範囲でお答えいたしますので、何かご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。それではまた次回。


