スタンフは生涯を通じて、ハーマンミラー社を研究に基づいて問題解決を図る企業に変貌させた立役者で、その業績により数々の賞を贈られました。2006年に、スミソニアン博物館に所属するクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館から、ナショナル・デザイン・アワード、プロダクトデザイン部門賞を授与されました。スタンフは2006年に亡くなりました。
ドン・チャドウィックは、世界で最も象徴的な家具である自身の作品で高い評価を受けましたが、今でも活動を続けています。今も南カリフォルニアに住んでいます。今も制作に取り組んでいます。今も自身のプロセスを洗練して、デザインに対する見識を高めています。今も楽しんでいます。
現在、ウェバーは豊かな才能を総動員して、家庭や職場で人々の生活を向上させるプロダクトをデザインし、人々の環境の改善をはかっています。「わたしたちがデザインするものが何であれ、それによってかならず人々は恩恵を受けるはずです」と考えます。「デザインとは経験であり、人の五感を心地よく刺激することなのです」
スタジオ7.5は自らのデザインについて語っています。「メタフォームポートフォリオと ミラ2チェア は、どちらも、使う人が、環境とツール面で大きくコントロールできます。私たちの目標は、ちょうど職人が最も生産性の高い仕事をするために必要な環境を仕事場に作るように、使う人が自分で最適な環境を作れるようお手伝いをすることです」
12才の時、ジェローム・カルーソは、友人の父の紹介でインダストリアルデザインという職業を知り、ジェネラル・モーターズが主催する未来の自動車構想コンテストのことを耳にしました。「放課後は毎日、地下室で作業していました。粘土模型を作ったり、デザインを角材に描き写して手作業で彫ってみたりして。その時にわかったのです。ぼくのやりたいことはこれだということが ― とりわけ受賞後は」
イヴ・ベアールは想像力の豊かな人です。彼が想像をふくらませるのは、たとえば未来に思いを馳せる時です。それは、光沢のある赤い樹脂仕上げの東芝ノートパソコン、ビルケンシュトックの新しい商品ラインのフットプリント、アメリカ Aliph 社の洗練された携帯電話用ジョーボーン・ヘッドセットなどのデザインを見ればわかります。「デザインとは、未来を示すだけでなく、わたしたちを未来に連れて行くためのものです」と彼は言います。
冒険心をたっぷりと持つチャールズ&レイ・イームズ夫妻は、好奇心と果てしない熱意を創作に注ぎ、夫婦によるすばらしいデザインチームを作りました。夫婦ならではの共同作業によって、家具が新たな展開を見せることとなりました。すっきりとしてモダンであり、遊び心と機能性を備え、なめらかで、洗練されていて、美しく、シンプル。それが昔も今も「イームズ」らしさなのです。
ジョージ・ネルソンは、50年にわたるめざましいキャリアについて書き記した際に、「孤独な人間が、それまで考えてもみなかったような現実に自分がつながっていることに突如として気づく」電撃的なインスピレーションの瞬間がいくつもあったと語っています。